東洋医学において病気の原因となるのは大きく分けると3つ!
こんにちは、鍼灸師のトミナガです!
東洋医学では、病気の原因となるものは大きく3つに分類されます。
・内因
→感情の偏り(怒・喜・思・憂・悲・恐・驚)
・外因
→自然環境の変化(風・寒・暑・火・湿・燥)、疫癘(ウイルスや細菌)
・不内外因
→食生活、性生活、オーバーワーク、外傷、出産、薬害など
上記のような病因によって身体に異常があらわれると考えられています。
また、人それぞれ生まれ持った体質(素因)によって弱いところがありますが・・・
その体質によっても、どの内因・外因・不内外因で発症しやすいかも変わります。
例えば、「寒」を受けてカゼを引きやすい人、「怒」で頭痛が起こりやすい人、湿気で関節が痛みやすい人などですね!
体質についてはまた別の機会に解説したいと思います(^^)
病気の原因になる感情の偏り!(内因)
病気の原因となる感情は、「怒・喜・思・憂・悲・恐・驚」の七つ!
まとめて七情ともいいます(^^)
この七つの感情を極端に急激に経験すると、病因となります。
例えば、長期間にわたって憂欝な気分でいる、事件や事故などで激しい怒り・悲しみを経験したなどです。
また、同じ出来事に遭遇しても、その人の体質(素因)によっては感じ方が違うので、内因(七情)は特に体質が大きく関係しています。
七情は、それぞれ特定の五臓と関連しています。
「肝」→怒
「心」→喜
「脾」→思
「肺」→憂・悲
「腎」→恐・驚
上記のように、それぞれの感情の動揺が五臓に悪影響をもたらします。
また、身体の原動力となる「気」にも以下のような影響を与えます。
怒りは「気」を上がらせ、
喜びは「気」を緩め、
思いは「気」を滞らせ、
憂いは「気」を一か所に集め、
悲しみは「気」を消耗させ、
恐れは「気」を下降させ、
驚きは「気」を乱れさせる。
常にくまなく全身を巡っていないといけない「気」が、感情の影響で上へ行きすぎたり、集まりすぎたりしてしまうんですね(^^;
さらに詳しくはコチラから↓
病気の原因になる自然環境の変化!(外因)
病気の原因となるもので思い浮かべやすいのは、ウイルスや細菌。
しかしそれだけではなく、自然環境の変化、温度・気圧・湿度も病気の原因になり得ます。
その自然環境の変化を細かく分けると、「風・寒・暑・火・湿・燥」。
これをまとめて六淫(ろくいん)といいます(^^)
身体のどこかが弱くなると(虚すると)、この六淫が邪となり影響を受けやすくなります。
風邪(ふうじゃ)→「肝」
寒邪→「肺」「腎」
暑(火)邪→「心」
湿邪→「脾」
燥邪→「肺」「腎」
一応、このように分類はされていますが、どの六淫も全ての五臓に影響を与える可能性はあります。
逆に、五臓のバランスがしっかりと保たれ、身体が健康な状態であれば、ちょっとやそっとの自然環境の変化では発症する可能性は低いです(^^)
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病気の原因になる普段の生活!(不内外因)
不内外因とは、内因にも外因にも当てはまらない、現代風に言えば生活習慣病に近いですね!
大きく分けると、食生活や身体の使い過ぎなどが挙げられます。
さらに細かくすると・・・
食に関すること
→栄養のバランス(五味のバランス)
身体の使い過ぎに関すること
→「視る・臥す・座る・立つ・行う」、性生活の乱れ、外傷、産前産後、手術後
となります。
食に関してはよく言われていることですが・・・
「視る・臥す・座る・立つ・行う」が病因になるのは意外だと思われたかもしれませんね(^^;
ちなみにですが、「視る・臥す・座る・立つ・行う」もそれぞれ、特定の五臓に影響を与えるとされています。
視る→「心」
臥す→「肺」
座る→「脾」
立つ→「腎」
行う→「肝」
もしかしたらあまりピンとこないかもしれませんが、
東洋医学の理論に基づいて考えると理にかなっているので、昔の人はすごいな、といつも思います(^^)
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かなり簡単にでしたが、以上が病気の原因となるものでした。
東洋医学では、特定の感情や自然環境の変化でどの五臓が影響を受けやすいか?などがかなり細かく理論づけられています。
これは二千年以上にわたって治療家たちの経験や知識のもとにつくられてきたものですので、軽視できるものではありませんね(^^)
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