高齢者の膝が痛いとき|原因・受診の目安と自宅での支え方

「立ち上がるときに膝が痛い|
「階段や玄関の段差がつらくなってきた」
「高齢の親が膝を痛がっていて、どう支えたらよいかわからない」
膝の痛みについて、このようなお困りごとはありませんか?
膝が痛いと、椅子から立つ、トイレへ行く、買い物に出かけるなど、毎日の何気ない動作が負担になることがあります。
ご家族も、「このまま歩けなくならないだろうか」「どこまで手伝えばよいのだろう」と心配になるかもしれません。
膝の痛みへの対応は、原因や体の状態によって異なります。
まずはご本人のつらさを受け止め、痛みの出方や、生活の中で困っていることを確かめていくことが大切です。
旭はりきゅうでは、ご本人の「どんな動作がつらいか」「どのように過ごしたいか」という思いを大切にしています。
この記事では、高齢者の膝の痛みで考えられる原因や受診の目安、自宅での支え方、通院が難しい場合の訪問鍼灸についてお伝えします。
高齢者の膝の痛みで、こんなお困りごとはありませんか?
膝の痛みは、日々の移動や外出への気持ちにも影響することがあります。
ご本人が話す「痛い」という言葉に加えて、立ち上がる様子や歩く速さ、外出の機会などにも目を向けると、暮らしの中での困りごとに気づくきっかけになります。
椅子から立ち上がるときや、歩き始めに膝が痛む

椅子やソファから立ち上がるとき、しばらく座った後の最初の数歩で、膝の痛みが気になる方もいます。
こうした動き始めの痛みは、変形性膝関節症でもみられる症状の一つです。
「トイレへ行きたいけど、立ち上がるのがつらい」
「食事のたびに椅子から立つのが気になる」
など、一日に何度も行う動作で痛みを感じると、動き出すこと自体が負担になってしまいます。
ご家族は、どの動作で痛むのか、痛みがどのくらい続くのかを、ご本人の言葉で聞いてみてください。
痛む場面を具体的に伝えられると、受診時の相談にも役立ちます。

階段や玄関の段差がつらく、移動に不安がある

階段の上り下りや玄関の段差で膝が痛むと、外へ出るまでの移動が大きな負担になることがあります。
「玄関を下りるときに痛む」
「階段の途中で休みたくなる」
「足を踏み出すときに転びそうで怖い」
など、困る場面や不安の感じ方は人それぞれです。
ご本人が移動をためらっているときは、痛みや怖さを感じている可能性にも目を向けてみましょう。
どこで困っているのかを一緒に確かめることが、手すりや見守りなど、必要な支援を考える手がかりになります。
外出や通院がおっくうになり、家で過ごす時間が増えている

膝の痛みや移動への不安から、買い物や散歩、人に会いに行く機会を控えることがあります。
通院についても、「病院まで歩けるだろうか」「待ち時間や車の乗り降りがつらい」と感じるかもしれません。
ご家族も、「最近あまり出かけなくなった」「病院へ連れていきたいけれど、移動をどう支えればよいかわからない」と悩むことがあるでしょう。
まずは、ご本人が何を負担に感じているのか、どのように過ごしたいと思っているのかを聞くことから始めてみてください。
外出や通院の困りごとも含めて相談することが、暮らしに合った支え方を考える第一歩になります。
膝の痛みで、医療機関への相談を優先したい症状
膝の痛みには、医療機関で早めに原因を確認し、治療を受ける必要があるものもあります。
特に、急な強い痛みや腫れなど、普段と違う変化があるときは、訪問鍼灸や自宅でのケアよりも受診を優先してください。
急に強く痛み出した・転倒後に足へ体重をかけられない

突然膝が強く痛み出した、足に体重をかけられない、転倒後に立ち上がれないといった場合は、骨折や関節周囲のけがなどを確認する必要があります。
膝が大きく腫れた、形が変わって見える場合も、急いで受診したい症状です。
無理に立たせたり歩かせたりせず、すぐに医療機関へ連絡し、受診方法を相談してください。
痛む場所を強くもんだり、曲げ伸ばしをして状態を確かめたりすることも控えましょう。
転倒・転落で強い衝撃を受けた場合や、意識がはっきりしない、呼吸が苦しいなどの異変がある場合は、119番で救急車を呼んでください。
膝が強く腫れる・赤く熱を持つ・発熱を伴う

膝が急に腫れ、赤く熱を持って痛む場合は、関節の炎症や感染などが原因となっている可能性があります。
特に、発熱や全身のだるさを伴う場合は、早い治療が必要な感染による関節炎にも注意が必要です。
すぐに医療機関へ連絡し、受診してください。
発熱がなくても、急な腫れや熱感があるときは、自己判断で様子を見続けないようにしましょう。
以前から膝が痛かった方も、「いつもの痛みと違う」「急に腫れてきた」という変化があれば、早急に相談してください。
痛みが長引き、歩行や睡眠に支障が出ている

急激な変化がなくても、痛みが続いて改善しない、痛みや腫れを繰り返す、家の中の移動や睡眠に支障が出ている場合は、整形外科やかかりつけ医に相談しましょう。
一度受診していても、症状が悪化した場合は再度相談することが大切です。
受診の際は、
「いつから痛むか」
「どの動作でつらいか」
「転倒したことがあるか」
「眠りや日常生活にどのような影響があるか」
などを、わかる範囲で伝えてください。ご家族が気づいた変化をメモしておくことも役立ちます。
旭はりきゅうでも、受診が必要と考えられる変化があるときは施術を見合わせ、医療機関への相談をご案内します。
高齢者の膝が痛くなる主な原因
高齢者の膝の痛みには、関節の変化、けが、炎症など、さまざまな原因があります。
痛む場所や痛み方だけで原因を決めず、医療機関で状態を確認することが大切です。
変形性膝関節症など、膝の関節の変化による痛み

変形性膝関節症は、軟骨や骨など、膝の関節を構成する組織に変化が起こる病気です。
立ち上がりや歩き始め、階段の上り下りで痛みが出たり、膝が腫れたり、曲げ伸ばしがしにくくなったりします。
医療機関では、診察や必要に応じた画像検査で状態を確認し、運動療法や薬による治療などを検討します。
同じ病名でも、困っている動作や生活への影響は人それぞれです。
「何をするとつらいか」も、受診時に伝えてみてください。

膝の周囲の筋肉や腱などに関連する痛み

膝の痛みには、太ももなどの筋肉に関連する痛みが関わっている場合もあります。
変形性膝関節症のある高齢者でも、筋肉に痛みを伴う状態が併存する例が報告されています。
また、筋肉と骨をつなぐ「腱」や、その周囲の「滑液包」に負担や炎症が生じて痛むこともあります。
例えば、膝の内側にある腱や滑液包に炎症が起こる「鵞足炎(がそくえん)」では、立ち上がりや階段の上り下りなどで痛みが出ることがあります。

関節と筋肉・腱の問題が重なっている場合もあるため、痛む場所だけで原因を決めつけず、症状の出方や動作、関節や筋肉の状態を合わせて確認することが大切です。
転倒や膝をひねったことによるけが

転倒や膝をひねる動作などによって、骨や靭帯、半月板などを傷めることがあります。
痛みに加えて、腫れ、膝の引っかかり、伸ばしにくさなどが現れる場合もあります。
「いつから痛むのか」
「転んだり、ひねったりしたことはないか」
これらを、ご本人と一緒に振り返ってみましょう。
転倒後の痛みが続く場合は、一度受診していても再度整形外科に相談してください。
関節の炎症や感染などによる痛み

膝の痛みは、偽痛風、痛風、関節リウマチ、感染による関節炎などでも起こります。
急に膝が腫れたり、熱を持ったりする場合は、まずはこうした病気の確認が必要です。
特に、感染による関節炎は早い治療が必要になります。
急な腫れや強い痛み、発熱などがある場合は、速やかに医療機関へ相談してください。

膝が痛い高齢者を、自宅で支えるために大切なこと
自宅での支援では、ご本人のつらさや希望を聞きながら、体の状態に合った過ごし方を考えることが大切です。
ご家族だけで抱え込まず、医師やリハビリ専門、ケアマネジャーなどにも相談していきましょう。
どんなときにつらいのか、ご本人の話を聞く

「膝が痛い」という言葉から、もう少し具体的な困りごとを聞いてみましょう。
例えば、
「立ち上がる瞬間が痛い」
「トイレまで歩くのがつらい」
「夜に痛みが気になる」
などです。
ご本人が生活の中で続けたいことや、手伝ってほしいことも、一緒に聞けるとよいですね。
痛む場面や生活の変化をメモしておくと、受診や支援について相談するときに役立ちます。
痛みが強いときは、無理に歩かせたり膝を曲げたりしない

強く痛がっているときに、無理に歩かせたり、膝を深く曲げたりすることは控えましょう。
急な痛みや腫れ、転倒後の変化がある場合は、まず受診を優先してください。
ご家族が体を支える際も、どのような介助が必要か迷う場合は、リハビリ専門などに方法を確認すると安心です。
休むことが必要な時期や、動いてよい範囲は状態によって異なるため、医療機関の説明をもとに考えていきましょう。
医師やリハビリ専門と相談し、状態に合った運動を取り入れる

変形性膝関節症では、状態に合った運動療法が、痛みや身体機能への対策として重視されています。
医師や理学療法士などと相談し、ご本人に合う方法を確認しましょう。
動かす範囲や回数、休み方は、一人ひとりの体調や症状に合わせて調整します。
デイサービスや訪問リハビリを利用している場合は、自宅で取り組む内容も共有しておくと、支援を続けやすくなります。
椅子や手すり、移動する場所を整える

毎日使う椅子や、トイレまでの移動経路なども見直してみましょう。
立ち上がりやすい椅子の高さを確認する、通り道の物を片づける、足元を明るくするなど、暮らしの中で工夫できることがあります。
手すりや杖、歩行器などが必要かどうかは、ご本人の動きや住まいに合わせて検討します。
リハビリ専門やケアマネジャーに相談し、使い方も確認しておきましょう。
膝の痛みで通院が難しい方に、旭はりきゅうが大切にしていること
旭はりきゅうでは、ご自宅や施設で、ご本人の体調や生活の様子を確認しながら相談をお受けしています。
「安心して過ごすために、どのような支えが必要か」を、ご本人や周囲の方と一緒に考えることを大切にしています。
痛みだけでなく、立ち上がりや家の中の移動にも目を向けます

膝の痛みの程度とあわせて、立ち上がり、トイレへの移動、食卓への移動など、日々の動作についてお話を伺います。
「家の中を移動するときのつらさを相談したい」
「着替えの際に膝を曲げるのが大変」
といった、具体的なお困りごともお聞かせください。
ご本人がどのように過ごしたいと思っているかを確かめ、体の状態に合った目標を相談します。
ご本人の希望を聞き、鍼灸に期待できること・難しいことを説明します

鍼灸では痛みに対してのアプローチを行いますが、変形した骨や軟骨を元に戻したり、歩行の改善を保証したりすることはできません。
施術を検討する場合も、ご本人の希望や不安、体調を確認し、変化を見ながら継続の必要性を考えていきます。
医療やリハビリを大切にし、ご家族・ケアマネジャーと情報を共有します

医療機関での診察や治療、リハビリの内容を確認し、それぞれの支援との関係を大切にします。
ご本人の意向に配慮しながら、ご家族やケアマネジャー、施設職員などと、痛みや動作の変化を共有します。
普段の生活で気づいたことがあれば、お知らせください。
施術中の様子と日常の様子を合わせて、その後の対応を考えていきます。
訪問鍼灸の相談から利用までの流れ・費用・健康保険について
訪問鍼灸を利用できるかわからない段階でも、ご相談いただけます。
旭はりきゅうでは、次の流れでご案内しています。
膝の痛みや生活で困っていること、現在の受診状況、訪問先などを、わかる範囲でお知らせください。
ご相談内容や訪問範囲を確認し、訪問日程などを相談します。
ご本人の体調や希望を伺い、施術内容や利用方法をご説明します。
利用条件を確認し、医師の同意書についてご案内します。
訪問日程や頻度を相談し、経過を確認しながら進めます。
健康保険を利用するには、対象となる病気・症状について、事前に医師の同意書などが必要です。
また、訪問分の保険利用には、歩行困難などにより施術所へ通うことが難しいという条件もあります。
膝が痛い、通院が大変という理由だけで、必ず健康保険が使えるわけではありません。
医療機関で同じ対象疾患の治療を受けている間は、はり・きゅうの施術は原則として健康保険の対象になりません。
現在の治療内容も含めて確認し、必要な医療を大切にしながら利用方法を相談します。
| 利用方法 | 費用について |
|---|---|
| 健康保険 | 自己負担割合や施術・訪問の条件などによって異なります。利用前に金額をご説明します。 |
| 自費 | 対応地域内で1回6,000円(交通費込み)です。 |
詳しい料金は、訪問鍼灸の料金についてをご覧ください。

高齢者の膝の痛みと訪問鍼灸について、よくあるご質問
膝の痛みや動きにくさでお困りなら、旭はりきゅうへご相談ください
「膝が痛くて、家の中の移動がつらい」
「通院するまでの移動が負担になっている」
「家族として、どう支えればよいか相談したい」
このようなお困りごとがあれば、現在の様子をお聞かせください。
旭はりきゅうでは、必要な受診や治療を大切にしながら、ご本人の希望や暮らしに合わせて、痛みや動きのお困りごとについて一緒に考えます。
ご本人・ご家族はもちろん、ケアマネジャーや施設職員の方からのご相談も受け付けています。
訪問鍼灸の利用が決まっていない段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。



